2009年02月06日

政界再編考

政治家と言ってもいろいろなタイプがあるが、

私が「総合力」をもっとも高く評価する政治家は、
菅直人、辻元清美、小沢一郎。

今回は、そのうちの1人について熱く語ろう。

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先述の、バラバラ云々という話とも関係するかもしれないが。

自民党が負けそうになってきたら、
いきなり「政界再編が必要だ」とか、そのような議論が出てくる。

寝言は寝て言え、と言いたい。


小泉フィーバーの折、郵政選挙の折、そういった議論はなかった。


いまの政界再編論というのは、完全に、
「わが自民党が負けそうだから、いっちょシャッフルして、なんとか勝ち組のほうの陣営にもぐりこみたい」
という下心の産物である。

それを、自民党びいきのコメンテーターがヨイショをしている。

こういう議論を許してはならない。

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そもそも、なぜ、民主主義はよくて独裁は駄目なのか。

民主主義のもとでは、政治家に対して、
国民が「NO」と判断したら、政治家たちは権力を失う。
だから、それを避けるために、
政治家は一生懸命国民のためになるような政策を行うのである。

独裁ではそういうメカニズムがないから、権力者のやりたい放題になる。

それが民主主義と独裁の違いである。


国民の支持を失った自民党。
自民党議員はその罰として、野党暮らしに甘んじるべきではないか?

なんとか勝ち組陣営にもぐりこもうという発想はさもしい。

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「中選挙区制に戻そう」とか、
「参議院をなくして一院制にしよう」という議論も噴出してきている。

負けそうになったら、自分に有利なルールに変えようとする。
さもしい話だ。

こういうことを画策するのは、
自民党の中でもごく一部である、と信じたいが。

実際のところ無駄な話である。

わざわざ自民党を助けてあげるための議論に乗る人は、
自民党以外にはいない。

だから実行されない。

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社民党や共産党は一貫して比例代表制を主張している。
一貫している点で自民党とは違うのだが、
しかしこれも今のところ採用されそうな雰囲気はない。

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政界再編論、政治改革論というのは、
「それをやると自分が不利になると思われる人」が言い出さないと、
誰も乗ってこない。

議論の説得力という点でも、損得の打算という点でも。

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かつての小沢一郎はそれにあてはまる。
だから、小沢一郎はエラいのである。

私利私欲ではなく理念のために行動し、しかもその信念がブレない。
こういう人間でないと、本当に政治を変えることはできない。

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かつて、小沢一郎は、今よりもっともっと強かったころの自民党で、
まさに、権力のど真ん中にいた。

彼がその気になれば、総理大臣になることすら簡単だった。


しかし、彼は現状の政治の枠組みに満足していなかった。


小沢の、40年近く変わらない理念。
それは「政権交代のできる二大政党制」である。

その当時の中選挙区制という制度の下では、
自民党がゆうゆう過半数をとれ、社会党も楽して一定の議席を取れる。


これでは、政権交代が起こらない。実際、起こらなかった。

自民党はそれでいいが、国にとって、それでいいのか?


そう考えた小沢は小選挙区制の導入をもくろむ。

中選挙区は1つの選挙区あたり3〜5人選ばれるが、
小選挙区制のもとでは、1つの選挙区あたり1人しか選ばれない。


中選挙区なら、自民が調子の悪い時もある程度当選する。
小選挙区制のもとでは、負けたらその選挙区からはゼロ。
たくさんの選挙区で負ければ、悲惨なことになる。

勝つときは勝つが、負けるときは、負ける。政権交代が起こる。


こういう、自民党に都合の悪いことを、わざわざ発案したのが小沢。
それが受け入れられずに、小沢は自民党を出て行った。

やがて小選挙区制は(比例区もあるけど)実現するのだが、
小沢は野党暮らしになった。


自由党という小さな政党のトップになったこともあった。
小さな政党にとって、小選挙区制はたいへん都合が悪い。
そこで小沢は意見を変えたのか?変えなかった。

自分の都合を考えるなら中選挙区制や比例代表制にすべきだった。
小沢一郎は、理念のためにやせがまんした。


小沢はやがて民主党に入った。

その後数年して、代表になった。
小選挙区制の持論を変えないまま、とうとうここまでやってきた。

その間に、選挙制度も変わったし、政党の枠組みも変わった。
小沢が起こした変化であると言っても過言ではない。


1993年に自民党を出て行ってから、ごく一部の期間を除いて野党。
15年の冷や飯食い。

このぐらいの覚悟があってこそ、政治も動く。

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国のためにこういう枠組みを作らなくてはいけないんだ。
自分は野党になってもいいんだ、10年不遇でもいいんだ。

いま政界再編論や選挙制度改変を唱える人々からは、
そういった気迫は感じられない。


自民党が生存するため、あるいは自分が与党に残るため。

仮にそういう目的のための議論であるとすれば、
小沢がやってきたこととはスケールが違いすぎると思う。

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誤解のなきように書いておくが、私は小選挙区制自体は支持していない。

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posted by socialist at 12:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

バラバラ考

「民主党はバラバラ」だと煽りたてる
マスメディアにはつねづね腹が立っていた。

そういう奴らは、民主党において意見が統一されたときには、
同じ口で「民主党は小沢の独裁だ」と言う。

民主党を叩くためなら何でも言いやがる、と憤慨した。


ただ、最近、「民主党はバラバラ」論はあまり聞かなくなった。

自民党が民主党以上にバラバラであることが露呈したからだろう。

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ところで、政党がバラバラであることはいけないことなのか。
この点について深く考えている人は少ないと思う。

ちょっと考えてみてほしい。

マスメディアは、「自民か、民主か」という報道の仕方をする。


私は社民党も、国民新党も、共産党も、それぞれに好きだから、
そういう報道はやめてほしいのだが。


しかし、まあ、現実としては、いまもっとも有力な政党は、
自民党と、民主党だ。
そういう意味では、日本は、二大政党制に近い。


二大政党制というのは、国民を2つのチームに分けるということ。
わずか2つだ。

1億人をわずか2つに分けて、それでバラバラでない政党ができるか?
できるわけがない。

議員が300人以上もいるような巨大政党で、みんなの意見が一つになるだろうか?
ある程度はまとまっても、完全に一つになるなんてことはありえない。



二大政党制というのは、政党の中がある程度バラバラであることを
許容しないと成り立たないシステムである。

たとえばアメリカ。
同じ民主党でも、オバマとヒラリーの言うことはかなり違いがあったのではないか。



バラバラな政党を政権につけるのがいやなら、
二大政党では駄目だし、自民や民主のような大政党の存在を許すべきではない。

比例代表制にして、バラバラでない小さな政党が、
たくさん出現して競い合うようにすべきなのである。


二大政党制か、多党制か。
これは完全に一長一短であって、どちらがいいとはいえない。

私の好みとしては多党制だが、もう、好みの問題になると思う。

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ただ、政党がバラバラであることを嫌うならば、
まっさきに二大政党制を批判すべきだと思う。

そこまで踏み込んだ議論を誰もしないことに疑問を感じる。

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二大政党制のもとでの政党というのは、
最小限の理念は共有するとしても、
ゆるやかな連帯にとどまるのが当たり前だろう。


いま日本の民主党に関していえば、

・政権交代が必要だ
・官僚支配をやめよう
・市場原理主義との決別

こういった、国民にとっての重要関心事について一致している。


それで十分ではないだろうか。


もっと、これ以上、一枚岩になるべきだろうか。

そうなってくれば、共産党のような、
党の本部の方針にみんなが従う、
議員個々人の意見があまり反映されない政党になる。

必ずしもそれが悪いとはいわないが、それは小政党でしかありえない。

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