2009年07月11日

財源論の不毛

山井和則メールマガジンからほぼ全文を引用する。
http://archive.mag2.com/0000027832/index.html

ぜひお読み頂きたい。

----

あしなが育英会の学生との出会い
〜「アニメの殿堂」が、施設内容、事業、規模をHPでアイデア募集〜


 メルマガ読者の皆さん、こんにちは。
 明後日は都議選の投票日。

 来週には、民主党が内閣不信任案を国会提出を検討。
 麻生総理も都議選の結果次第では、退陣の可能性もあり。
 どちらにしても1、2ヶ月の間には選挙があります。

 いよいよ政治を国民の手に取り戻すときです。
東京中心の政治を地方中心に。
霞ヶ関中心の政治を市町村中心に。

ハコモノへの投資でなく、ヒトへの投資に。
政治の優先順位を変えるのが政権交代です。

 さて、一昨日、藤村修議員の紹介で、
あしなが育成会の学生の方々70人に講演する機会がありました。
親と死別した学生の方々です。

あしなが奨学金をもらい、
非常に苦しい生活の中で大学に通っておられます。

 講演をさせて頂きましたが、
逆に、貧しいあしなが育成会の学生のために、
政治は何をできているのか? ということを、
逆に私は自問自答させられました。

不況が深刻化し、高校や大学に何とか入学できても
家庭の事情で中退せざるを得ない若者も増えています。

そんな中で、あしなが育成会の学生は
必死に勉学に励んでおられます。
貧困からの脱出には、教育しかありません。

 藤村修議員は、大学卒業後、
一般企業に就職が内定していましたが、
あしなが育英会の運動を知り、内定企業への就職をやめて、
あしなが育英会の事務局に就職。

その後、日本新党から衆議院議員に当選され、
今は当選五回です。
そして、民主党の文部科学部門のリーダーです。

 その藤村議員が、心血を注いで、
民主党の選挙公約マニフェストに今回、盛り込んだのが
「高校授業料の原則、無料化」です。

これを実現する法案を民主党はこの国会に提出しましたが、
与党の反対で成立しません。

それを政権交代のあかつきには実現します。
 大学卒業後から30年以上、ずっと、
あしなが募金の運動の中心として募金を集め、
何千人もの高校生、大学生を藤村議員が支えてこられました。

そして、その1つの集大成が
「高校授業料、原則、無料化」の選挙公約です。

貧しい家庭の子どもたちも望めばみんな、
高校には進学できるようにしたい。という
藤村議員の人生を賭けた熱い思いがそこにはあります。

 大学生たちと2時間にわたり、話し合いをし、
政治への疑問や要望を聞き、私も自分自身の原点を改めて、
再確認させて頂きました。

今の政治がもっとも無視している問題。
それが貧困問題。子どもの貧困。貧困の連鎖の問題です。

 一方、昨日も母子加算復活作業チームの会議を行いました。
12回目。今週も与党に母子加算復活法案の衆議院での審議を
要望しましたが、拒否されました。とんでもない話です。

 昨日の会議でも、新たな問題点が出ました。
厚生労働省の一般母子家庭の収入という統計が、
母子だけの収入か、同居しているお母さんの親の収入も
含まれているか不明だというのです。

そんないい加減な統計はないでしょう。
そもそも「母子家庭調査」と言いながら、
3割も三世代同居している家庭が「母子家庭」に含まれている
こと自体、意味が不明。

そのようないい加減なデータと生活保護家庭を比較して、
母子加算の廃止を理由付けるのはおかしい。

 この間、民主党が国会に提出した母子加算復活法案の
成立を阻止するために、厚生労働省は、生活保護の
母子家庭がいかに恵まれているかを説明する資料を作成し、
配布してきました。

それが正確な資料なら良いですが、
いい加減な資料なのですから、とんでもありません。

 全く不正確な資料をもとに、母子加算が廃止され、
10万世帯、18万人の貧しい子どもが苦しんでいます。

そして、その10万世帯の母子は、
国会に苦情を言いに来る術も知らず、お金もなく、
時間もない方が多いのです。

 昨日の母子加算復活チームでは総務省に、
改めて母子家庭の実態調査を依頼しました。

 一方、ハコモノの「アニメの殿堂」
国立メディア総合芸術センターには117億円予算が
 補正予算でつきました。お台場という東京の一等地。

 しかし、しかしです。
 なんと文化庁のHPを見てみると、
 「国立メディア総合芸術センターを10月から建設する
  にあたり、その事業、施設内容、管理運営、規模など
  についてアイデア募集」と出ています。

 このセンターは、予算が117億ついたけれど、
 運営費は未定、働く人数も人件費も、採算も、
 展示内容もすべて未定。

 挙句の果てにHPでアイデア募集とは!
 いい加減にしろと言いたい。
 やる事業内容も決まっていないのになぜ、
 予算が117億円もつくのか。

 市町村議会ではあり得ない。
 だから、霞ヶ関が予算を握るとムダ遣いが減らないのです。

 その117億円があれば、
 18万人の母子加算を切られた子どもに
 今年度、月2万3000円の母子加算を復活させることができます。

 これは1つの象徴です。
 私たちはハコモノではなく、ヒトに投資したいのです。

 政治の優先順位を変えたいのです。
 おまけに、国会にも苦情を言いに来れない、
 もっとも弱い貧しい人々の予算を真っ先に切るという、
 その今の政治の冷たさが私は許せない。

 日本の母子家庭の60%が貧困ライン以下の生活を強いられ、
この割合は先進国1です。

また、日本の自殺率はアメリカの2倍、
イギリス、インドなどの3倍です。
経済的理由の自殺、若者の自殺が増え、年間3万人を超えています。

 人間を大切にする政治。
人間に投資する政治に転換せねばなりません。

 いま若者の半数以上が非正規雇用。
しかし、安定した雇用でなければ、いつクビになるか
わからなかったら、落ち着いて良い仕事などできません。

安定雇用こそ生産性向上と、
日本の産業の立て直し、社会の立て直しに必要不可欠です。

 来週は政治の大きな山場です。
人間を大切にする政治に向けて戦います。

 なお、明日土曜日朝8時半から
ポスト麻生を狙う舛添大臣と共に
下記のテレビに生出演します。ご笑覧ください。

ちなみに、舛添大臣就任2年間で、
最も多く舛添大臣に国会質問をした議員が私です。
山井和則

----

与謝野財務大臣などは、
民主党の政策を「財源がない」といって批判する。

私は繰り返し、問題は政策の優先順位づけであり、
それを抜きにした財源論は不毛であると主張してきた。
http://apc-st.seesaa.net/article/114571656.html


今回のアニメの殿堂騒動で、私の主張の正しさも一層明らかになったと思う。

確かに、与謝野氏などが言うように、国の予算というものは、
打ち出の小槌を振れば、無尽蔵にお金が湧いてくるわけではない。
社会保障、福祉、教育などが大事と言えども、
無限に予算を使うようなことはできまい。


しかし、そう主張するのであれば、
まず政府与党が率先垂範し、無駄な予算を省くべきであろう。

事業計画すらない状態でアニメの殿堂に100億円を超える予算を付ける。
このようなことをしていては、財源論で野党を批判しようと説得力に欠ける。

アニメの殿堂をやめれば、もっといいことができるであろう。
おそらく、アニメの殿堂は氷山の一角にすぎないのであろう。

国民はそう考えるに違いないのである。

あるいは野党は、やろうと思えば、
「与党も無駄遣いをしているじゃないか」というエクスキューズを
もってして、無駄な予算を組むマニフェストを作れるかもしれない。

----

私は二大政党論者ではないが、
残念ながら今の政治は二大政党制に近づきつつある。

しかし二大政党制は、片方の政党が弛緩すれば、
もう片方の政党も弛緩する。
「あちらより少しだけマシ」なら構わないのだから。


その意味でも、自民党には奮起を望む。
アニメの殿堂の予算は見直されるべきである。

----

人気ブログランキング
クリックによる声援をいつも送っていただき、ありがとうございます。
posted by socialist at 07:20 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月06日

静岡県知事選挙、民主党、社民党、国民新党推薦の川勝平太氏が当選

静岡県知事に民主推薦の川勝氏 
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009070690002536.html

 前知事の辞職に伴う静岡県知事選は5日投開票され、無所属新人で前静岡文化芸術大学長の川勝平太氏(60)=民主、社民、国民新推薦=が、無所属で前自民党参院議員の坂本由紀子(60)=自民、公明推薦=、無所属で元民主党参院議員の海野徹(60)、共産党公認で党県委員会常任委員の平野定義(59)の新人3氏を破り初当選した。

 民主党は名古屋、さいたま、千葉の政令市長選に続き、主要地方選4連勝し、東京都議選(12日投開票)や政権交代への大きな弾みとなった。麻生内閣は「衆院選の前哨戦」と位置付けられた選挙に敗れ、さらに苦しい政権運営を迫られることになりそうだ。

 同県での新知事誕生は4期16年ぶりで、国会議員や官僚出身でない民間人の当選は戦後初。投票率は61・05%で、前回の44・49%を16・56ポイント上回った。

 川勝氏は、出馬表明が告示の約2週間前と出遅れたが、民主党を前面に出す戦略が功を奏し、都市部を中心に支持を急速に拡大。鳩山由紀夫代表や岡田克也幹事長らが県内入りし、無党派層を取り込んだ。

 坂本氏は、自民党への逆風から政党色を出さず、副知事の経験や初の女性知事の意義を訴えた。麻生太郎首相は来県せず、女性閣僚や石川嘉延前知事が前面に立ったが、一歩及ばなかった。

----

どちらかというと自民党が強い土地柄で、
しかも民主党陣営が川勝氏と海野氏に分裂し、
さらに共産党も独自の候補を立てたにも関わらず、
このような結果になったことは驚くに値する。

また、たいへん高い投票率。

いかに、自民党公明党への反感、不信、失望が大きいかということが伺える。

それと同時に、都議選、総選挙に対しても民主党は勢いをつけることになったであろう。

マスコミが鳩山氏のいわゆる「故人献金」問題が影響したと
書き立てることは必定であったから、それを防いだ意義も大きい。

麻生氏の立場も危ういものになっていくであろう。

----

さはさりながら、
川勝氏は安倍晋三氏などとも考えが近い右派系、
それも、かなりエキセントリックな部類の人物である。

この様な人間でも、野党が分裂しても、
民主党推薦の看板さえあれば通ってしまう。

それだけ政権交代への期待、自公政権へのフラストレーションが高まっているからだが、
問題のある政治家が続々生まれてくるようでは困るし、
与野党の勢力が均衡しないのも困る。


あまりにも最近の自民党が酷過ぎることで、
さまざまな弊害が生まれてくることを心配している。

----

人気ブログランキング
クリックによる声援をいつも送っていただき、ありがとうございます。
posted by socialist at 00:57 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月04日

組織として

自民離党「まだ、ない」中川秀直氏 独自公約で衆院選も - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090702/stt0907022345022-n1.htm

自民党の支持は崩壊しつつあり、
もはや個人で頑張るしかない、というのはわかる。

しかし、政治というのは基本的にはチームプレーである。
もちろん無所属で頑張って立派な活動をされている方はいるが。

それにしても、特定の党にいながら自分勝手な公約を出す、
自民党の政策と異なるものを公然と提示して戦う、
というのは政党政治の理念からしてちょっといただけない。

東国原騒動といい、「麻生おろし」の動きといい、
党のためではなくて自分のために行動している人が自民党には多すぎる。


組織というのは苦しい時こそ団結せねばならないのではないか。
このようなことでは、自民党が下野したとき、野党として切磋琢磨する前に
四分五裂することになってしまってもおかしくない。

----

人気ブログランキング
クリックによる声援をいつも送っていただき、ありがとうございます。
posted by socialist at 01:23 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月01日

政権交代は常態化しなければならない

【故人献金】鳩山会見(1)「事実でない記載あった」 (1/5ページ)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090630/stt0906302007014-n1.htm

とりあえず、この問題に対しては、
鳩山氏の事後の対応は悪くないものだと評価はしたい。

西松問題における小沢氏以上に、積極的に説明をしていこうとの意欲がある。


また、弁護士を同席させ、いくつかの細かい点について代理で説明させたのも、
いいアイデアであったと思う。
これでは、マスコミによるつるしあげはできない。


とはいえ、傷は傷である。
まだ事態の全容解明とは言えず、
マスコミの辛辣な論調もやむを得ない。

企業献金より個人献金だという民主党の主張の
輝きをいくらか失わせてしまう事件であり、残念である。

積極的な説明による信頼回復を望みたい。
小沢氏の二の舞になってはいけない。


一方、自民党も与謝野氏などにスキャンダルが噴出している。
また、東国原氏の騒動によって評判を落としている。

----

政治は綺麗事ではなく権力闘争であり、
「勝てば官軍」であるという側面はある。
というよりも、その部分を強調していきたいのが当ブログの立場である。

さはさりながら、「政治」全体の評判が落ちるような流れは、できれば望ましくない。

なぜなら、「政治」全体の信頼が落ちた時、
それは官僚支配の肯定、あるいは民主政治の否定に繋がってしまうからである。

戦前の軍部の台頭の陰には、政争を繰り返す政党政治の否定があった。
経済情勢も深刻な今、民主政治が絶対に安泰であるとは言えない。

ネガティブキャンペーンをし合うような政争の仕方は、
時にはやむを得ないと思うが、できれば避けた方がいい。

ただ、繰り返すが綺麗事では政権を取ること、守ることはできない。

政治家としては単に「ネガキャンは良くないと思います」と言われても、
それを自制し、選挙に負けるという選択は、むしろ愚かなものである。

また、ただ倫理の面のみから「クリーンであれ」と政治家に説いても効果はなかろう。

----

であるからこそ、「政権交代」が必要なのである。
いきなりの論理の飛躍、と思われるかもしれないが、私はそう考える。

結局のところ、「完全にクリーンな政治」は不可能である。
ただ、多少それに近い政治を目指すには、政権交代が常態化していることは重要であろう。

ジョン・アクトンも「権力は腐敗する。絶対権力は絶対に腐敗する」という。
利権が固定化しないようにすることが肝要である。

さらに、クリーンな政治という意味でも、また政策的にも、
いつでも政権を狙える野党により厳しく与党が監視されており、
与党が弛緩しないようにすることは重要である。


また、政権が行き詰った時、腐敗した時、
常に「スペア」が存在し、取り換えればいいのだ、という状況が存在すれば、
政治への信頼もいくらか高まるであろう。アメリカのオバマ政権を見よ。


ネガティブキャンペーンについては政権交代で防ぐことはできないであろう。
それはやむを得ない。

ただ、政権交代が常態化していれば、
与党がその権力を背景にあまり汚い政争を仕掛けることは自制されるであろう。
下野後に同様の仕打ちをやり返されるからである。


以上のことから、政権交代が常態化していることは重要なのである。

----

確かなことは決して言えないが、
おそらく次の選挙で政権交代があるであろう。

ただ、民主党の永久政権になっては意味がない。

その点から言えば、
政権をうかがう野党としての自民党の責任は大きい。

ただ今の自民党にその責任を果たせるかどうか、
いくらか心配になってしまう点がある。


まず一つは、政策的に、小さなニッチに入ってしまいそうだということ。
例えば右派的な外交防衛政策、日教組や在日外国人へのヘイトスピーチ。
いま、自民党の一部にはこのようなことを売りにする向きがあるが、
このような路線では万年野党として定着しかねない。

もう一つは、かなりダーティなやり方で政争を仕掛けていること。
マスコミを巻き込んだネガティブキャンペーンや、いわゆる国策捜査。
このようなことをすれば、いずれ同じ目にあうのであって、
下野後を考えていない、悪い意味での「背水の陣」となっている。

他にも、野党に落ちた場合の懸念材料は数多い。
過去の日記を参照して頂きたい。
http://apc-st.seesaa.net/article/115031149.html


さまざまな苦難を乗り越えなければ、自民党再生はない。
私は左派ながら自民党の再生を願ってきたが、最近は諦めの境地に入りつつある。

ただ、自民党の再生のためにはどうすればいいか、いずれ書きたいと思う。
それができるかどうかは、別のこととして。

----

封建制の時代の政権交代と、
民主政の時代の政権交代は、どういう違いがあるのだろうか。

私が思うに、それは「勝ったり負けたり」だということに尽きる。
「本来」は。

「勝ったり負けたり」、つまり「政権交代」がシステムとして存在し、常態化していること。

それが重要なのだが、我が国の、次の政権交代は、
むしろ封建制の時代の「王朝の交替」に近いものになるのかも知れない。

自民党独裁が滅び、民主党独裁へと。

そうならないためには有力野党が必要である。
自民党がそれを果たせるか。果たせないならば、あるいは民主党の分割を願うか。


とりあえずは民社国連立による政権交代を願うが、
その後のことまでつい考えてしまう。あるいは私は、気が早すぎるのかもしれない。

----

人気ブログランキング
クリックによる声援をいつも送っていただき、ありがとうございます。
posted by socialist at 03:51 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。