2009年02月21日

高速道路無料化に関し政策論争を望む

高速無料化:効果2.7兆円 民主「試算隠し」批判
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090220-00000121-mai-pol

 国土交通省が所管の財団法人に発注した高速道路料金引き下げに伴う経済効果の試算業務で、高速道路無料化の効果を「2兆6700億円」と推計する結果が出ていたことが分かった。民主党の馬淵澄夫氏が20日の衆院予算委員会で指摘した。無料化は民主党の看板政策の一つだが、法人が国交省に提出した報告書からは、無料化に関する記述が削除されていた。馬淵氏は「なぜこの結果を表に出さないのか。民主党の政策だからか」と迫ったが、金子一義国交相は「私のところには来ていない」とかわした。【田中成之】

 試算は国交省の国土技術政策総合研究所が07年10月に財団法人「計量計画研究所」に発注。引き下げによる利用増で生じる時間短縮効果や、一般道での事故減少効果などを推計した。報告書は3割引き下げで5200億円、5割引き下げで1兆200億円の効果が生じるとし、政府の経済対策の柱の高速料金引き下げの判断材料の一つとなった。

 馬淵氏は試算業務の関係者から、無料化部分が削除される前の報告書を入手。「無料化の結果を隠ぺいか削除かして表に出さず、3割引き(に相当する引き下げ)を実行しようとしている。無料化を検討すべきだ」と迫り、削除前の報告書公表も要求した。

 麻生太郎首相は「ただにすれば効果が出るのは当然。しかし、(旧)道路公団の借入金の返済を、道路を使わない方々の税金から賄うことになり、問題ではないか。資料(提出)は国交相に検討させる」と答弁した。

 民主党は、検討中の高速道路無料化法案の「重要なデータになる」(中堅)として、政府への提出要求を強めていく。

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たとえばこの高速道路無料化の話にしても、
資料を隠すなんていうことはせず、建設的な議論をすればいいと思う。

道路行政なんてことはまったく門外漢であるので、
ちょっと実際のところはよく分からないが、
これはなかなかよさそうな政策だと思うのだがどうか。


無料化にかかる費用は、1.5兆円。
経済効果が2兆6700億円という試算があるのであれば、
まあ若干得かなという評価になっている。

ただ、無料化となれば
「引き下げによる利用増で生じる時間短縮効果や、一般道での事故減少効果」
以外の効果も見込めるので、経済効果はもっと高いと思う。

ただ、正確なところは私にはわからない。


わかることとしては、
これは皆さんが思う以上に、スケールが大きい話である。
それだけに、リスクもあるだろう。


私なりにメリットを書き出してみる。
・観光や帰省などが楽になる
・ヒト、モノを運ぶスピードがアップ、コストがダウンし、経済効果が発生
・たとえば宅配便や通販の配送料なども安くなるかもしれない(?)
・大型トラックなどが下道を走らなくなるので事故が減少する
・料金所撤廃により出入口をもっと簡素なものにでき、多く作れる
・ETCの設備投資がいらなくなる
・出入口増加により、より多くの沿道の地域が活性化(?)
・地域のネットワーク化に貢献(?)
・料金所撤廃により、渋滞の原因が解消(?)


デメリット、あるいはリスクも考えられる。
・財政支出が増える
・高速料金を税金でまかなうのは車乗らない人に不公平(麻生氏の議論)
・新幹線やフェリー等々の業者に打撃を与える可能性(?)
・高速の利用が増えるため、渋滞が発生(?)
・ストロー現象により衰退する自治体が出る(?)
・せっかくのETC設備が無駄に

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と、このように、賛否両論の面から色々考えられる。
政策論争の素材としては面白いと思うのだ。

私個人は賛成だが、
国会では反対側から色々な意見が出ればいいと思う。

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ただ、自民党側からの反論が、少し寂しいような気がする。

民主党の政策に対して、自民党が必ず言うのは「財源がない」という議論だが、
天下り官僚の退職金とか、道路建設とか、定額給付金とかの費用はあるくせに・・・
という議論になってしまえばやはり苦しい。

「荒唐無稽」と切って捨てたのは金子大臣だが、
自民党や公明党も値下げを言い出しているのだから説得力に欠ける。

麻生氏の言うのは「受益者負担の原則」だが、
経済効果があるとなれば車に乗らない人も得をするのだから、
あまりこだわる必要もないと思われるかどうか。

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そういう議論に終始するよりも、
実際のところ、高速道路が無料になったらどういう影響を及ぼすのか、
ということを議論したり、シミュレーションしたりするほうが有意義だと思う。

私が気になるのは、
とにかく、高速道路無料化で打撃を受ける人はいないかということ。
そういうことを議論すればいいと思うのである。


政権交代したら、高速道路無料化は実現の方向へ動くのだろう。

高速道路無料化に限った話ではない。
いろいろな目新しい政策が、実行に移されることは間違いない。

子ども手当、農家の戸別所得保障、年金制度改革・・・
いずれも魅力的なアイデアだが、穴がないという保障はどこにもない。


その時、自民党公明党にはぜひ色々と研究を行い、
批判して、より精緻なプランに練り直させること、
またあまりにも問題が多いようであれば、
再考を促すことを期待したいと思うのだ。

ただ自民党公明党には、その能力がありやなしや、
ということが懸念になってしょうがないのである。


また、与野党の勢力が均衡していなければ、
政策論争などおざなりにしても構わない。
問答無用、強い方の案が通ってしまう。

後期高齢者医療制度などがそうであった。

今度は民主党の横暴を見ることにならないよう願いたい。

その意味で麻生氏のブレ、中川氏の泥酔等々は、
まったく余分なことであり、残念である。
彼らのせいで、おそらく民主党は勝ちすぎてしまう。

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ちなみに、首都高、阪神高速、
東名高速の御殿場までは無料にならないことを書き添えておく。


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ついでに書いておくが、
政策論争のときは、財源論に拘泥してほしくない。

財源があるとかないとかいう話は不毛なものになりやすいから、
政策論争をする時に財源論に終始するのは、私はどうかと思う。

お金がかかる政策でもほかのことをやめればできるのであるし、
場合によっては、借金してやることも許される(濫発は困るが)。



無駄、無駄、と言われる道路建設だって、
「この道路は要るか要らないか」と言われれば、
そりゃまあ、ないよりはあった方がいいねということになるし、
出そうと思えばそれに予算をつけることもできる。


問題は「何に対して優先的にお金を使うべきか」
及び「いま国の借金を減らすことをどれくらい重視するか」
ということである。

高速無料化なのか、子ども手当なのか、失業対策なのか、農家の所得保障なのか、小学校の耐震化なのか、介護職への支援なのか。
定額給付金なのか、道路建設なのか、地デジ対応テレビへの補助金なのか。
それとも国の借金を減らすことを急ぐべきなのか。

数ある政策の中で何を優先すべきかということである。


だから個別の問題を論じる中では、
「この政策の財源はあるかないか」という議論は不毛になるのだ。

その政策、優先順位が高ければ財源は「『ある』ことになる」。
低ければ、ないことになるのだ。

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社民党のサイト、
財政を扱ったページにはこのような言葉が掲げられているが、名言である。
http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/other/070901_column.htm

「財源というものは、ないと言えばない、あると言えばあるものであって、政府の意思によって、あるいは国会の意思によって、財源が生じてきたりなかったりするものである」

社会党きっての財政通であった木村喜八郎参議院議員の言葉だという。

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