2009年03月06日

小沢秘書逮捕事件――マスコミ報道に関し思うことなど

本来、小沢の件だけでなく、
「かんぽの宿」疑獄に代表されるもっと重要な問題を
取り上げなければいけないのだと思う。

小沢の件にかまけることで、
そういった問題から目をそらされてしまえば、
まさに小泉・竹中周辺の勢力の思うつぼであろう。


ただ「かんぽの宿」問題は複雑で私の勉強がまだ追いつかない。
わかりやすく整理して論じられるようになれば必ず取り上げたい、
と宣言しつつ、読者の皆様の関心が高い、小沢問題をまた取り上げたい。
ただ、今後は重要な動きがあった場合に絞っていきたいと思う。

小沢秘書逮捕の件に関しては、基本的な構図は固まったといえよう。

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野党のトップが被害を受けているときに言い出すのはご都合主義だと批判されそうだが、
今回のエントリで事件のニュースを追う前に書いておきたいことがある。

マスコミ報道についてである。
もちろん、今回の件について「偏向報道」が存在しているという意見はあろう。

植草一秀氏「きっこのブログ」様
「カナダde日本語」様「ジョディーは友達」様など、
ブロガー諸氏が、マスコミの偏向について鋭く指摘している。

それらの意見はそれぞれもっともであろうと思うので、
読者の皆様にもぜひリンクをクリックし、参照していただきたい。


ただ今回私が指摘したいのは、今回の件に限ったことではなく、
もっと基本的で、かつ古典的なマスコミ報道の問題である。

マスコミ報道に関し、以前から言われていることがやはり気になって仕方がない。


小沢秘書逮捕の件については度々メディアの報じるところとなっているが、
「・・・ということが、捜査関係者の話で分かった」
という報道の仕方はいかがなものであろうか。

「捜査関係者」というのは「検察」という一当事者、一政府官僚にすぎず、
しかも何とか小沢の疑惑を暴き拘置所に送ってやりたいと望んでいる側である。

それに対して小沢の側はその「捜査関係者」の見解を真っ向から否定している。

その構図の中で、「捜査関係者の話で分かった」と、
「検察側の主張」に過ぎないものを無批判に受け取り、
あたかもそれが真実であるがごとく報道するのは納得しがたいところである。

私は、別に小沢がターゲットになったから言い出したわけではない。

マスコミが政府、警察、大企業等々の見解をそのまま受け取り、
紙面にタレ流すという問題は「発表ジャーナリズム」として批判されていることである。

これを機会にジャーナリズムのあり方を問い直してみてもいいかもしれない。

こう言うと政府・与党支持者の方々は一笑に付すかもしれないが、
その人たちが逆の立場に立たされることも十分ありうる。

小沢にスキャンダルありとはいえ、未だに政権交替の可能性は高い。



もうひとつは「推定無罪」の発想が未だに根付かないことである。

そもそも、人が何らかかの「疑い」で逮捕されただけでは、
犯罪者とは認定されるものではない。

その後調べが行われ、起訴され、裁判になり、
「有罪」が確定した段階で、初めて犯罪者ということになるのである。

マスコミにしろ国民にしろ、「逮捕=犯罪者」という
誤った発想をもとに印象を形成していくところがある。

これも今後の宿題としていかなければいけないであろう。

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ただ政治の世界は権力闘争であって、
マスコミの方針がどうであろうと、
政治家はそういったことに対して泣き言を言っていてもしょうがない。
利用した者が勝ち、利用し損ねた者は負けである。


いかに正義を語ろうと、政争に負ける政治家は無価値だというのが、
本ブログの執筆に際しての基本的な思想でもあり、
ぜひとも強調しておきたいことである。

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さてニュースである。

参考人聴取「応じる」=進退は考えず−小沢民主代表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090306-00000092-jij-pol

民主党サイドはあくまでも強気である。
というより強気にいかねば、マスコミが「捜査関係者」の話を流す中で、
一方的に印象が悪くなっていくことを避けられない。


対して検察サイドは「捜査関係者の話」「西松建設側の証言」などは出してくるものの、
いまだ確たる証拠と呼ぶことができるようなものはない。

たぶん、確証はなく見切り発車的に逮捕に踏み切ってしまったのだろう。
とはいえ、あることないこと色々な話が出てくるだけで、イメージは悪化する。


基本的な構図は変わらない。
仮に小沢がクロだという証拠が出てくれば小沢はアウト、民主党は大打撃。
出てこずとも、民主党がイメージ悪化に浮き足立って瓦解すればアウト。


すぐに小沢が辞めていれば50点を取れたが、
民主党はもはや100点かそれとも0点か、という状況にある。

民主党支持者にとっては胃の痛い日々がしばらく続くのだろうが、
私のような戦争馬鹿にとってはこれほど面白い状況もめったにない。

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今回のように、政局が混乱したときこそ政治家の資質が問われる。

与党の政治家であれば、
「政策以外の敵失を鬼の首をとったようにうんぬんするのはみっともない」とした
伊吹文明氏などのコメントが模範解答であると個人的には思う。

冷静さを失って与党政治家がはしゃぎ回ったり、
野党政治家が浮き足立って混乱をあおったりしてはいけない。

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そう考えれば、この発言はいかがなものであろうか。


違法献金事件、自民に拡大せず=政府高官が見通し(時事通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090306-00000002-jij-pol

<違法献金>東京地検の立件「自民党はない」と政府高官
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090305-00000146-mai-soci

3月5日23時4分配信 毎日新聞

 政府高官は5日、西松建設の献金事件に関して、「この件で(東京地検が)自民党の方までやることはないと思う」と述べ、自民党関係者の立件には踏み込まないとの見通しを示した。政治家が絡む事件で、政府高官が捜査の見通しについて言及するのは極めて異例。

 西松建設側からの献金やパーティー券の購入など資金提供先には、自民党の森喜朗元首相、尾身幸次元財務相、二階俊博経済産業相、加納時男副国土交通相、山口俊一首相補佐官らが含まれている。

 高官は「自民党の方は金額が違いますから。西松からの献金という認識があったというのは難しいと思う。(小沢一郎民主党代表の件は請求書や領収書などの物証だけで)やっているんじゃないでしょう」とも述べた。

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「政府高官」というのは通例として、内閣官房副長官を意味する。

おそらく元警察庁長官の漆間巌氏であろうが、
なにを根拠に、自民党に波及しないと言い切れたものなのか。
金額が安いから西松からの献金だと認識しなかった、というのは無理がある。


国策捜査だとかいやそうではないとか議論が盛り上がっているが、
真相がどうであったにせよ、
「政府高官」の発言は疑いを深めるような結果を生むものである。

こういった発言を軽々しくするのは、政治の世界では稚拙であろう。

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私はこの行動もいかがなものかと思うのだが・・・

<自民党>「西松」パーティー券代返還へ 二階派838万円
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090305-00000062-mai-pol

3月5日13時6分配信 毎日新聞

 自民党二階派は5日昼の派閥例会で、二階俊博経済産業相が代表を務める政治団体「新しい波」が準大手ゼネコン「西松建設」OBによる二つの政治団体からパーティー券代として受け取った計838万円を返金することを決めた。両団体はすでに解散しているため、返還方法を弁護士らと相談する。

 同派の泉信也元国家公安委員長は「手続きに瑕疵(かし)はなく、西松建設との関係も知らなかったが、道義的観点から返還を決めた」と記者団に説明した。【高本耕太】

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お金を返したからといって罪がなくなるわけでもないし、
お金を返さないからといって罪になるわけでもない。

こういうことでニュースに載ると、
自分の身が危ないからドタバタ責任逃れをしているような印象になる。

何もしなければ記事にもならないわけだから、
黙って持っておいてもいいように思うのだが、そういうわけのものでもないのだろうか?

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posted by socialist at 16:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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