2009年03月25日

小沢秘書逮捕の件・捜査や検察の不可解な点まとめ

【西松献金】小沢氏、会見で続投表明「頑張る決意新たにした」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090324-00000677-san-pol

大久保隆規秘書が政治資金規正法違反の罪で起訴。
小沢一郎民主党代表は続投。


どちらも、私の予想通りである。

私は小沢代表の続投を支持する。

私は左派であって小沢は右派であり、
考え方も異なるところは多い。

それでも今回は小沢のもと政権交代を果たし、
新自由主義との決別および国民生活の再建、
そして官僚主権国家を変革、市民が政治を作る国にして頂きたいと思う。

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大久保秘書の逮捕、起訴が
官邸からの指示による「国策捜査」かどうかはわからないにせよ、
政権交代を阻止しようとする意図によって行われたのは明らかであろう。

この様な事に屈してはいけない。

今回の騒動で不可解な点、納得しかねる点を改めてまとめておこう。

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1.選挙前という時期
2.いきなりの逮捕
3.まったく不十分な証拠

本来検察というものは犯罪捜査を行うにしても、
政治家がかかわる場合は政局への関与を避けるのが通例であった。

それを政権交代を賭けた歴史的な選挙の直前に、
事前の事情聴取なども省いていきなり野党の党首の秘書を逮捕する、
というのは、まったく異例なことである。

しかも、同様もしくはもっと悪質な不正が指摘される与党議員については、
少なくとも現在まで何らのおとがめなしの状況である。

普通であれば、本当にありえないことだ。


せめて小沢事務所の事例について、
違法性を立証するような証拠でも事前につかんでいたということならば、
「小沢の所に関しては証拠がありましたので逮捕しました」という言い訳も通ろうものだが、

現在に至るまで決定的なものは何も出ず、
「検察は証拠もないのに言いがかりをつけた」と考えざるを得ない。


4.容疑の重さと検察対応とのアンバランス

百歩譲って、いや千歩譲って、
小沢氏の資金管理団体が献金を受けた政治団体が、
西松のダミーだと認識していたという証拠が今後見つかると仮定しよう。

その場合においてすら、今回の逮捕・起訴が妥当とは考えがたい。

西松建設からどうしても献金を受けたければ、
西松建設から民主党の支部への献金という形であればこれは全く適法であって、
つまり今回疑われていることは、ただ書類の手続き上まずかったかもしれない、
とそれだけのこと、いわゆる「形式犯」である。

このようなことは行政指導として当局から小沢に注意すればいいことであって、
それが通例でもある。


今回、なぜいきなり秘書逮捕・そして起訴かという疑念は拭えない。

おそらく検察も「政治資金規正法違反」などという微罪でなく、
「収賄」などの罪で小沢を引っ張りたかったのだと思うが、
そのようなことは不可能であったのだろう。

それは当然のことで、与党の人間であればいざ知らず、
小沢氏は野党の国会議員であって、
西松のために公共事業をどうこうするという権限は持っていない。

一部のメディアでは「東北地方で影響力を行使した」と
いうようなことが書かれているが、まったく論評にも値しない。

「影響力」などという曖昧模糊としたことを根拠に
犯罪を認定することが許されるならば、
我が国は民主主義国家であるという看板を下ろすことになるであろう。


そして権限のある与党議員はもっと問題視されてしかるべきかと思うが、
実際にはそのようにはなっていないのだから納得はいかない。


5.自民党の同様の事例、あるいはもっと悪質な事例を無視

そしてなぜ、自民党議員のケースはお咎めなしか、
ということにも不信の念を抱かざるを得ない。

小沢と同様の形で西松のダミー団体から金を受け取った人物は、
自民党には多い。


また、たとえば二階経済産業大臣が西松建設から
「裏金」6000万円を受け取ったと取り沙汰されているが、

小沢氏は西松系団体から献金を受けたことを法に従い報告書に書き、
その報告書の書き方、手続き上の問題をいま問われている。

二階大臣は報告書に書かず「裏」で金を受け取っていたと言われる。

これが事実であれば、
「表金」と「裏金」、小沢氏の事例とは悪質度は比べ物にならない。

にも関わらず、今までのところ二階氏をはじめとする
与党議員には捜査は行われていない。


6.メディアの報道

今回の件は政治とメディアの関わり、
検察、警察等とのメディアの関わりのあり方などについて考えさせる機会となった。

メディアが検察から捜査情報のリークを受け、
「・・・ということが、関係者の話で分かった」 などという、
あたかも疑いようのない事実を報じるような書き方で、
検察の見解を無批判に垂れ流している。

またこれはメディアだけではなく日本人全体の問題でもあるが、
「推定無罪」の原則を重んじず、
逮捕や起訴すなわち「犯罪人」であるかのような報道姿勢も問題である。

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与党の支持者であるがゆえに検察を支持している人は、よく考えてみてほしい。

このようなことで小沢が辞任に追い込まれるのであれば、
検察はいついかなる時にも政治家の関係者を逮捕・起訴し、
その政治家を失脚させることができる。

与党支持者においても、
今後永遠に自民党・公明党が与党であり続けられると考える人はおるまい。

今回のようなことを許せば、与野党が交代した後には、
その時の政権が、政権にとって都合の悪い自民公明の政治家を逮捕することも可能である。
自民党の重要人物を片っ端から潰すことも可能になってしまう。



政権交代を願っていながら今回小沢が引き下がるべきと述べる人は、よく考えてみてほしい。

たとえば岡田克也氏に代表が交代したとして、
岡田氏が逮捕されたらどうするというのか?

小沢氏のケースが許されるのであれば、
何かの口実を用いて岡田氏を潰すことも十分に可能であろう。

その時岡田氏がまた誰かに代わるというのか。

そんなことでは選挙で勝てる日は来ないし、
何よりそうなってくれば国民ではなく検察という、
いち官僚機構が総理大臣を決めることになってしまうではないか。



このような事例に接しても民主主義の危機を感じない人は、よく考えてみてほしい。

仮に小沢氏が今後の成り行きによって代表を降りるとしても、
それは検察の意向によってであってはいけない。
ただ、国民の意向であればありうるところだ。

小沢氏自身もそういう趣旨のことを言っているように私には思える。

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何はともあれ、民主党議員、関係者、支持者は小沢を支えるべきであろう。

私自身はいち左翼であり「本籍:民主党」の人間ではなく、
とくに自衛隊の海外派兵などについては、
間違っても小沢と同じ考えを持っているわけではないが、
今回ばかりは小沢を応援しよう。

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以下は蛇足になる。

政権交代の後には、
「報復」のようなことは行ってほしくないが、

少なくとも検察、そしてメディアに関しては、
そのあり方を問い直し、必要な改革をする必要はあるだろう。


その点、今日の小沢の記者会見で面白いやり取りがあった。

民主党本部での会見については記者クラブ制度が採用されていないため、
フリージャーナリストの上杉隆に質問の機会が与えられた。

そこで上杉は、このような質問を行った。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090324/stt0903242350013-n1.htm

−−ジャーナリストの上杉隆と申します。3月4日以来の記者会見で代表が説明責任を果たそうと私のようなフリーランス、雑誌記者、海外メディアに開放したことについて敬意を表したい。自民党、首相官邸、全官公庁、警察を含め私のような記者が質問する権利はない。政権交代が実現したら記者クラブを開放して首相官邸に入るのか

小沢が答えて曰く、
 「私は政治も行政も経済社会も日本はもっとオープンな社会にならなくてはいけない。ディスクロージャー。横文字、カタカナを使えばそういうことですが、それが大事だと思っております。これは自民党の幹事長をしていたとき以来、どなたとでもお話をしますということを言ってきた思いもございます。そしてまた、それ以降も特に制限は全くしておりません。どなたでも会見にはおいでくださいということを申し上げております。この考えは変わりません」

これは、民主党政権になれば記者クラブ制度は
撤廃されるということが確認されたものとみてよいだろう。

記者クラブ制度が、
政府、警察、大企業等々の見解をそのまま垂れ流す「発表ジャーナリズム」や、
各社の横並びの報道を生み、
日本の言論の自由を損ねてきたという意見は多い。

そして今回の小沢秘書逮捕騒動におけるメディアの報道姿勢も、
その例外ではないと思う。


記者クラブを撤廃することはよいことだと思うが、
これはひとつの既得権の解体であり、大手メディアには都合が悪い。

マスコミが小沢の味方にならないこともうなづける。

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posted by socialist at 05:04| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
小沢西松疑獄は読朝毎産NHKの大手マスコミが自民党長期政権下、マスゴミ各社経営陣が歴代総理番記者で占められ、政府与党とどうしようもなく癒着腐敗しマスゴミ化していることを明白に示した。読朝毎産NHKは政府広報資料やリークの垂れ流しで体制翼賛報道機関化しており、ただの政府外郭広報団体というべき情けない存在になり下がっており、もはや欧米的な意味でのマスコミは日本では日刊ゲンダイのみである。検察もアジアアフリカ並の三流四流政治警察と化していることは、佐藤外務事務官、三井検事等の一連の事件でも明白である。日本は100年に一度の経済危機であるだけではなく、議会制民主主義と法治国家体制の危機でもあるのである。今度こそ永田町、霞ヶ関、虎ノ門と都道府県に対して政権交代による競争原理の導入の実現が日本再生に絶対必要である。国民は今度こそ覚醒して政府与党マスゴミの腐敗のトライアングルが作るニセモノの世論を徹底的に打破しなければならない。自民党支持者に告ぐ。小沢嫌い、民主党イヤなら自民党に自浄能力・自己改革能力があると本当に思っているのか?。
Posted by ポンコツ日本人 at 2009年03月29日 16:03
仰ることその通りかと思います。

検察の姿勢、
全てではありませんがマスコミの報道姿勢などには、
本当に憤りを感じざるを得ません。
Posted by socialist at 2009年04月21日 23:30
小沢さんが辞任表明したあとの5月13日にこのブログを読みました。
ブログにあるご意見の通りと思います。
私もどちらかと言えば左派系の立場ですが、民主党小沢さんが政権をとることを希望しました。
恣意的な公権力行使の検察の暴挙と小沢さんは代表として戦う事が重要でした。
(検察の公権力の恣意的な行使・不行使の例をここでは掲げませんが、もうこれ以上の検察の暴挙を許すことは出来ません。)
現状を看過し、検察を許すことは、首相の任命からはじまり、検察の思いのままの「検察国家」を認めることとなります。
この戦いは民主主義を検察の横暴から守る重要な戦いです。
検察の恣意的な公権力行使で微罪にもならないようなことで政治介入し、小沢さんを陥れる検察を絶対に許すことは出来ません。
そのためにも、民主党が政権をとる事が重要です。
小沢さんには、激しい憤りを持って検察と対峙して欲しいと思います。
小沢さんを支持します。
Posted by 星英雄 at 2009年05月13日 13:37
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