2009年03月26日

内閣人事局長、副長官が兼務は、官僚の公務員改革「骨抜き」だ

内閣人事局長、副長官が兼務 官房長官と行革相合意
2009年3月23日 13時33分

 河村建夫官房長官と甘利明行政改革担当相は23日昼、国会内で会談し、省庁幹部人事を一元管理するため新設する「内閣人事局」の局長ポストについて、官房副長官の兼務とすることで合意した。「官僚のトップ」といわれる事務方の副長官が兼務するとみられる。与党の了承を得た上で27日に関連法案を閣議決定する方針だが、与党内には「政治主導」を強めるため政治家や民間人の起用を求める意見や、専任ポストにすべきだとの声もある。

 甘利氏は会談後、兼務にした理由について「さらに高給取りを増やすわけにはいかない」と記者団に述べた。

(共同)

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これは重大事である。

自民党の議員にはまだしもそうでない人もいるが、
麻生内閣が全く官僚の言いなりであり、
それを改革するという気も全くないことがよく分かる。

この件がなぜ重大か。


そもそも、「内閣人事局」というものがなぜ設置されることになったのか。
引用元がWikipediaで申し訳ないが、分かりやすいので使わせていただこう。

「内閣人事局」の項にこうある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E9%96%A3%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E5%B1%80

>本来国家公務員の人事権は内閣・国務大臣が持っているが、実際は各省庁が作成し内閣が追認している。
>しかし、各省庁ごとに作成されるため縦割り行政との批判が高かった。

>各機関に分散している人事関連機能を「内閣人事局」に統合し、内閣官房長官が中央省庁の幹部人事を一元管理するとしている。

ということである。

内閣人事局が中央省庁の幹部人事を一手に担い、
人事権という権力を持ってして中央省庁をコントロールし、
「官僚主導」ではなく「政治主導」の政策過程にしていこうということだ。

その「内閣人事局」の局長ポストは、政治家や民間人の起用が望ましいのは言うまでもない。


それを、「事務方の副長官が兼務する」ことになってしまった。

官僚の影響力が働き、公務員制度改革が「骨抜き」にされた事例とみていい。

「事務方の副長官」とは何か?

内閣のナンバーツーたる内閣官房長官。
その官房長官には補佐として、3人の内閣官房副長官がつく。

慣例として政務担当として政治家が2人、
事務担当としてキャリア官僚から1人任命される。
後者が、「事務方の副長官」である。

要するに官僚なのであって、官僚が内閣人事局長になるようでは
政治主導も何もあったものではない。何の意味もない。


さらに言えば「事務方の副長官」というのは各省庁のトップ、事務次官の上に立つ、
官僚機構のトップである。

「事務次官等会議」を議長として取り仕切り、各省庁間の政策調整を行う。


もう一度Wikipediaを引かせていただく。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8B%E5%8B%99%E6%AC%A1%E5%AE%98%E7%AD%89%E4%BC%9A%E8%AD%B0

>事務次官等会議は、会議の翌日に開かれる閣議に備えて、各省庁から提出が予定されている案件を事前に調整する会議である。

>特に設置根拠法のない会議であるものの、事務次官等会議で調整がつかなかった案件(反対のあった案件)は、翌日の閣議に上程されないことになっているなど、政府の政策決定過程において重要な位置を占める。このため、与野党を問わず、官僚主導を嫌う政治家やマスコミから、事実上の政府の意思決定機関とみなされている。一方で、この会議の俎上に載せられる段階では、殆どの場合は省庁間の調整は完了している。このため、事務次官等会議は実際に是非を議論する場というよりも、閣議上程への合意形成が完了したことを確認する一種の儀式として行われているとの見方もある。


この「事務方の副長官」が内閣人事局長も兼務するとなればどうなるか。

各省庁の政策調整の主導者であり、
なおかつ各省庁の幹部人事の権限を合わせもつことになる。

行政主導と言われる日本の政治過程において、
ことによればいかなる政治家をも凌ぐ巨大権限を持つことになりかねない。


このような巨大権限のポスト設置が常態化、慣例化していくことになれば、
もはや政策決定は、なに党の内閣であるかに関わらず、
その「内閣人事局長」が完全に掌握することになるであろう。

そうなれば選挙で政治家を選んでもその意味は薄い。
政治家ではなくて、キャリア官僚が政策を決めるのであるから。

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民主主義国家を名乗る以上、
政治家が政策決定を行い、官僚はそれに従属するというのは大前提である。

そのような「政治主導」の国家へと改革が進むように、
我々国民も公務員制度改革の流れを注視しなければいけない。

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