2009年03月29日

小沢を下ろしてはいけない理由

民主党の小沢代表は、大久保秘書の起訴がありながらも
代表の職にとどまった。

それに対しての世論調査の数字は決してよいとはいえない。

また、本日は千葉県知事選挙という大事な選挙があるが、
これは森田健作がリードと伝えられ、民主党推薦候補は厳しい状況にある。

ただ、民主党にとっては現在の状況が底であろう。
「大久保秘書起訴」直後の現在が逆風のピークと考えられ、
その後は沈静化すると考えられる。


問題は、世論調査や知事選挙の結果に動揺した民主党議員が
浮足立って「小沢辞任」を口にし、党が混乱することが予想されることだ。

政権交代のためにはこれを乗り切らなければいけないであろう。


左派でありながら私が小沢をかばうことへの批判もあろう。
私とて本来小沢など支持したくもないが、いくつかの思惑がありそうしている。
その理由をいくつか簡単に説明する。

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1、野党共闘
選挙で自公政権に勝つことを考えればもちろんだが、
また、その後の政策を考えても、
社民党、国民新党と民主党が協力することは大切だ。

社民党、国民新党の立場からみれば、
選挙、政策とも小沢はかなり社国に配慮できる代表であろうと思う。

小沢が降りたとして、菅直人ならばともかく、
岡田克也などが代表になれば、社国に冷淡な態度をとり、
野党共闘がうまくいかない可能性が懸念される。


2、党内左派
国民生活のため望ましい政策を実現していくには、
一部の「小泉改革派」と見紛うような民主党議員をできるだけ掣肘し、
リベラル派の政策を取り入れる必要があるだろう。

これについても、小沢は
懸念の安保政策で真っ先に旧社会党グループと合意し、
党内右派からの楯となっている。

一先ずは、党内左派の意見をくみ上げる度量があるといえる。


3、小沢一派
現実的に、今のところ小沢は代表を続ける意欲を示している。
それを無理に引きずり降ろすならば政争になってしまう。

最悪の場合、小沢一派がまとまれば民主党を離脱して、
またかつての「自由党」である程度の独立勢力を作ることは可能だろう。
しかし、そういうことになってしまえば政権交代は水泡に帰する。


4、新代表
はっきり言って、小沢の「スキャンダル」は
実際にはほとんど言いがかりに近いものである。

このようなことで代表を下ろし、
検察の恣意的権力行使を認めてしまえば、
民主主義の危機を招来するし、
何より新しい代表がまた餌食にならないとは言えない。

特に岡田は、与党サイドから不自然に持ち上げられている。
岡田を代表にするのが民主にとって分かりやすい「逃げ道」だが、
あるいはそのように「誘導」されているのではないか、
と疑うのは当然のことである。

小沢を下ろし、岡田が代表になったとして、
岡田にスキャンダルが発覚したり、(または、捏造されたり)、
岡田の秘書が逮捕されたりしたら、また岡田を替えるというのか?

そのようなことになれば本当に一巻の終わりである。


5、選挙
民主党の、特に都市部の候補と言うのは、
よく「風頼みでドブ板をやらない」と言われる。
これは本当に由々しきことである。

いくら勉強しても有権者の話を聞かなければ、いい政策は絶対にできない。
そして、いい政策ができたとしても有権者に伝わらなければ意味がない。

さればこそ小沢の選挙手法が求められているのである。

小沢の選挙手法については私も全貌を把握しているわけでは到底ないが、
方々から話を聞きかじり感銘を受けることが多々ある。

いずれもっと勉強してエントリを立てたいが、
さしあたり本稿では割愛しよう。


6、政権交代後
自民党が野党に落ちたとしても、あらゆる手段で権力の奪回を図るであろう。
また今回目立ったのはメディア、検察だが、民主党は色々な既得権益層と闘わねばならない。

最大のものは言うまでもなく官僚機構であろう。
(もちろん、官僚全てを敵にせよというわけでは決してない。)

とにかく、政権交代後が民主党の、そして我が国の正念場であって、
そのような武器なき戦争を戦い抜くのに適した代表は、
まずは千軍万馬の小沢一郎か、菅直人であると私は思う。

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以上の理由によって私は小沢を推すし、
仮に小沢が非平和的に降ろされる展開になれば、
政権交代危うしと見なければいけない。

ただ、まあ万が一小沢が自ら降りるというのでないかぎり、
「小沢降ろし」を本格的に企画できるような人物は、
党内にはいないだろうとも予測する。

ただ一部の議員が浮足立って団結が損なわれなければよいが、とは懸念する。


私自身、どちらかというと政策的には
民主党よりも社民党に近いような立場でありながら、
鼻を摘まんで、右派の小沢を推している。

また、社民党議員もおそらく忍耐の気持ちで小沢をかばっている。
ひとえに、野党共闘による「政権交代」が日本に求められていると
分かっているからこそであろう。


それなのに民主党内がなぜ小沢の足を引っ張るか、
政局勘がないのかと苛立った気持ちにならないでもない。

ただ、それは仕方がないことであろう。

もともと様々な立場、思惑を持った人々が寄せ集められた党、
それが民主党である。

以前のエントリ「バラバラ考」も読んで頂きたいが、
http://apc-st.seesaa.net/article/113759369.html

二大政党制においては「バラバラ」な党ができるのは当然だ。
もとより自民党もバラバラ以外の何物でもない。

政権を取れば「権力」が接着剤になるのだが、
それまではなかなか難しいということになる。


また、民主党は若い党であるから、
世論調査の結果にすぐ浮足立ったり、
全く政局勘がない議員や候補がいるのも、やむを得ない。

「反小沢」や、未熟な若手をもまとめてこそ、政権交代は成る。

右にも左にも、やれ前原を追い出せとか、旧社会党はガンだとか、
「純化路線」を唱えるコメンテーターがいる。
しかしそれは間違いであって、
さまざまな立場の人間の声を拾えるウイングの広い政党でないと、
決して政権につくことはできない。

かつての自民党も、政策路線がかなり異なるいくつもの派閥があり、
それらが集まって党をなしていることがむしろ強みになっていたのだ。

----

辞任論が唱えられることは認めなければならない。
完全に一枚岩の政党など、決して広い支持を得ることはない。


ただ組織の一員として守ってほしいことはある。

・決まったことにはいつまでも文句を言うな
・外で党の足を引っ張るような不満を垂れるな
・世論調査にうろたえず現状を変える努力をしろ


上2つは一見偏狭に見えるかも知れないが当然のことである。

一般の企業でもそうであろう。
社としての決定が行われるまでは自由な意見があるべきだが、
決まったことに対しては団結して従われるべきであろうし、
会社の中での会議では自由な意見があるべきだが、
会社の肩書を背負って、外の人間に向かって
自社のトップの批判や社の方針の批判をするのはいただけない。

こういったことをわきまえぬ民主党議員に対しては、
「反党行為」であるとして批判することが許されるであろう。


3つ目について。
小沢続投に対しては国民の批判が多い。
ただ、小沢は続投することになってしまっているのだ。
その中でどう、現状を変えていけるのかを考えるべきだろう。

私は世論調査の数字で最も大事なのは
「投票する政党」の調査だと思っているが、
その数字は別段悪くなっていない。

まだまだ政権交代の可能性は高く、うろたえることはない。

さらに、「朝まで生テレビ」で
小沢問題に関して討論をした後のアンケートについては、
これは辞任の必要なしとする意見の方が多かった。

議員や候補者が選挙区をくまなく回って説明すれば、
選挙民から理解を得ることは決して不可能ではないのである。

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小沢辞任を唱える人がいてもいい。
ただそういう人たちも、最終的には党の団結に加わってほしい。

民主党は一時の逆風に浮足立たず、団結し、
個々の候補が腰を据えて当選に向けて努力することが大切である。

そうすれば自ずから政権交代への道は開けることであろう。

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posted by socialist at 06:15| Comment(6) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>はっきり言って、小沢の「スキャンダル」は
>実際にはほとんど言いがかりに近いもの

西松がダミー団体を使って献金したことは違法ですし、受け取る側も知っててもらったら共犯ですよ。

小沢は献金を受け取った事実は認めています。で「知らずにもらった」と言ってはいますが。
常識的には、知らない訳ない。

>決まったことに対しては団結して従われるべき

民主党のマニフェストには「迂回献金禁止」と書いてありますし、以前は「公共事業受注企業からの献金の禁止」とも書いてありました。マニフェストに書いた以上、民主党員は従うべきでしょう。

しかるに小沢が違法献金を受け取ったのは、マニフェスト違反ですが。

>このようなことで代表を下ろし、検察の恣意的
>権力行使を認めてしまえば、民主主義の危機を
>招来するし

法律を一旦脇に置いても、公約違反はそれだけで十分辞任に値しますよ。
というか、有権者に約束したことを破って辞任も陳謝もなしなら、そっちの方が「民主主義の危機」でしょう。

>いい政策ができたとしても有権者に伝わら
>なければ意味がない。さればこそ小沢の選挙
>手法が求められているのである。

どこが「さればこそ」なのか、理解に苦しみます。
党全体で決めて、有権者に伝えたマニフェストを、破ったのですよ。

>民主党内がなぜ小沢の足を引っ張るか

本来、公約違反に対して党として問責するのは、当然の自浄努力でしょう。

>外で党の足を引っ張るような不満を垂れるな

小沢とその擁護者がそんなこと言えた義理じゃない。
はっきり言って、公約違反を棚に上げた逆切れと同じですね。
Posted by latter_autumn at 2009年03月29日 16:36
初めてメールします。
私も、小沢代表を降ろしてはいけないと思っています。

少なくとも、来る衆院選挙は小沢代表で戦わなければならない。世論調査の支持率や選挙結果がどうあれ、それに左右されて代表の座を降りることはあってはならないと考えています。

陰謀勢力は、
まず、小沢代表の失脚を狙って秘書を逮捕した。しかし、政治資金規正法によれば政治団体からの寄付は、資金提供者の記載を要求していないので、たとえ資金提供者を知っていてもそれだけでは立件が無理で、わずかに政治団体(新政治問題研究会と未来産業研究会)が全く実体のない架空団体だとし資金規正法虚偽記載で起訴に踏み切ったのである。これは相当に無理な話と考えられる。だから小沢代表の続投となった。

こうして、陰謀勢力は、秘書を切り口とする小沢代表の追い落としに失敗した。

小沢代表続投を受けてマスコミはまたまた異常な小沢バッシングを開始した。

小沢代表の秘書が自供をはじめたという「がせ」記事。新聞の社説に代表辞任をそくす記事が出る、民主党には失礼ですがたかが野党の代表のことをです。しかも、小沢代表側には瑕疵はないということを知っているにも拘わらずです。

この動きは、陰謀勢力が、小沢代表の自己崩壊を狙ったものと推測されます。ある日突然、「ぷっつん」と切れて代表辞任を言い出すのを期待してのことです。

こうなったら民主党は大混乱です。

麻生首相は衆院解散総選挙に突入するでしょうね。

総大将のいない戦なんて勝てるわけがありません。大将を選んでいるから一時休戦だなんてわけにはいきません。

陰謀勢力は、小沢代表をその座から降ろす。間髪をいれず解散総選挙に突入する。衆院選挙で勝つためのシナリオをこのように描いたのではないでしょうか。

麻生首相は、解散時期については自分が判断するとはじめから明言していました。これは珍しいことに少しもぶれていません。その時期は、小沢代表がその座を降りる時だと思います。















Posted by hiroshi nanaumi at 2009年03月29日 17:58
>latter_autumnさん
申し訳ありません、
勉強不足なもので民主党の公約にそのようなものがあるのかどうか存じません。

ですがまず西松建設からのダミー献金が
ダミーであると小沢氏が認識していた証拠はありません。
法治国家であれば証拠なきことをもとに罪を問うたり責任を問うことはできないと思います。

また、もし迂回献金禁止が過去のマニフェストにあったとしても
それを法案として提出し、成立したということになっていない以上、
現行法に基づいて政治資金を取り扱うことが当然かと思います。


>hiroshi nanaumiさん
その通りであると思います。
与党側やメディアは、既得権益の破壊、記者クラブの解体をめざす
小沢氏だけはなんとしても追い落とそうとしています。

そのような企みに屈することはならないと思いますし、
小沢派を放逐しての政権交代は不可能であるでしょう。
Posted by socialist at 2009年04月21日 23:28
皆さん、「たかしズム」のたかしと申します。
現在latter_autumnを名乗るパラノイアが私のブログで面白いことになっております。興味のある方はどうかいらっしゃって下さい。たかし
http://takashichan.seesaa.net/article/139143645.html#comment
Posted by たかし at 2010年01月30日 14:58
バスケットボールと野球が守らなければならないどけ。ここでは一种の新鲜なレース運動が到来、もしあなたはあっという間だ、あなたは错漏存じます。それはある動作はこのように!
Posted by Nike Shoes at 2011年01月14日 12:00
私が里親になっている<a href="http://ej1i6.libanoil.com" title="上海ホームページ制作">上海ホームページ制作</a>は植えられた当時約150pくらいの大きさでしたが2004年初めには約300p位まで成長しました。 大学発のゆるキャラ「ゴーニャン」も参加し、一緒に心地よい汗を流しました「ゴーニャン」は、2011年のNHKの大河ドラマ『江〜姫たちの戦国』の舞台が三重県にあることから、三重大学の<a href="http://sx5nr.libanoil.com" title="中国語ホームページ制作">中国語ホームページ制作</a>が主体となって考案した地域活性化のためのキャラクター。4625FC3AB7D67B470063AD2B5EBD4962
Posted by 上海 不動産 at 2013年08月08日 06:40
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