2009年05月17日

【新型インフル】「帰ってくるな」「謝れ」…大阪・寝屋川市や学校に中傷殺到

新型インフルエンザの件、
舛添大臣が強調した「水際作戦」は完全に破たんしたわけだが、
そのことに対する説明責任は問われなければならないだろう。

しかし我が国の国民は、
それよりも感染者に対して攻撃の矛先を向けるらしく、
これは困ったことであると言わざるを得ない。

----

【新型インフル】「帰ってくるな」「謝れ」…大阪・寝屋川市や学校に中傷殺到
http://sankei.jp.msn.com/life/body/090514/bdy0905142144008-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/body/090514/bdy0905142144008-n2.htm

 新型インフルエンザで、国内初の感染が確認された高校生ら4人に対する「隔離」と、周囲にいた人たち48人の「停留」措置が、15日夕から次々と解かれる。これまでの厳しい行動制限がなくなり、日常生活が可能になる。だが、生徒らの高校がある大阪府寝屋川市などには、誤解にもとづく誹謗(ひぼう)や中傷が殺到。関係者らは、いわれのない偏見などを危惧(きぐ)している。

 隔離の4人と停留の48人のうち32人が、短期留学の関係者。寝屋川市によると、生徒らが帰国した8日以降、52件の電話が全国から寄せられた。府や学校にも計100件超の電話が寄せられ、多くが行政や生徒らを批判する内容だったという。

 「成田から帰ってくるな」「どうしてあんな学校がカナダ留学にいくのか」といった理不尽な電話や、「なぜマスクをしなかったのか」「早く帰国させるべきだった」といった留学中の行動にも批判が寄せられた。「謝れ」「賠償しろ」「バカヤロー」といった罵声(ばせい)を一方的に浴びせたり、生徒や教員を個人的に中傷したりする内容の電話もかかっているという。

 寝屋川市の危機管理担当者は「人権を傷つけるような電話もある」と相次ぐ心ない電話に困惑。その上で「根拠のない批判に対しては、きっちりと正しい情報を伝えて反論するようにしている」と話している。

 インターネットの掲示板でも、書き込みが殺到する“おまつり”状態。その多くが「税金使ってウイルス輸入。何やってんの?」「他人に迷惑かけてるんだ。たかが風邪ひいた問題じゃない」という心ない表現になっている。

     ◇

 大阪府では15日に生徒らが混乱なく帰れるよう、帰宅手段やマスコミ対応にあたる「帰阪支援チーム」を立ち上げた。さらに13日には橋下徹府知事が舛添要一厚労相に電話して「安心に関するメッセージを発してほしい」と要請。舛添厚労相が即座に「二次感染の恐れは一切ない。地域社会で、これまで通りに迎えていただきたい。正しい情報に基づき、冷静に対応を」と記者会見した。

 厚労省によると、停留は、本人の診療と周囲への感染拡大を防ぐ目的でとられる措置。当初の10日間の予定を7日間に短縮することになったが、知見を基にした専門家の提言に基づいた措置で、国内に感染が広がる恐れはないという。

     ◇

 隔離や停留、さらに同便で帰国した人たちに実施されている健康観察の根拠となっているのが「検疫法」と「感染症予防法」だ。

 旧伝染病予防法に代わり平成10年施行の感染症予防法では、「前文」で「ハンセン病などでいわれのない差別や偏見が存在したという事実を重く受け止め、教訓にすることが必要」とうたわれている。

 仙台検疫所長などの経歴を持つ岩崎恵美子仙台市副市長は「差別や偏見が繰り返されるようなことがあってはならない。停留や隔離を解かれた人から、感染が広がることは全くない。普通に受け入れればいいだけのこと」と話している。その上で、「弱毒性であることを考えれば、国は停留や隔離などの措置を、もっと柔軟にすべきではないか」とも指摘している。

----

むろん、感染してしまった高校生たちに責任はない。
ひどい話であるとしか言いようもない。

「他者の立場に想像力を働かせる」
「他人によって生じた(ましてや今回は他人の責任ではない)迷惑を許し合う」
といった、人々が宥和しあって生きていくための、
最低限の社会の機能すらなくなってしまっているのかと、暗澹たる思いになる。


衣食足りて礼節を知るというが、
日々のゆとりのない暮らしの中で、
他者への想像力を持つことができない人々が増えているのではないかと思う。


人々が、心や生活にゆとりを持って生活を送れるような政治を実現しなければならない。
日本が、うつ病大国、自殺大国であり続けるのは寂しいことである。

----

自分自身の生活がギリギリであるという状況では、
他者への思いやりなど望むべくもない。

世界平和、環境との親和など、
私たちが実現したい価値には様々なものがある。

ただ、まずは多くの人の生活が成り立つ状況を達成しなければ、
崇高な価値も人々の支持を得ることはないと考えられる。

まずは生活であろう。


インフルエンザのニュースに接し、
歩むべき道はまだまだ遠い、という思いを抱く。

----

人気ブログランキング
クリックによる声援をいつも送っていただき、ありがとうございます。
posted by socialist at 06:06 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。